他の遺産より探しにくい! 生命保険
相続が開始した場合、相続人の範囲の調査と相続財産の調査が必要になりますが、探すのが大変なのが生命保険です。
預貯金であれば、亡くなった方の近所の金融機関をしらみつぶしに回ってみるという方法がありますが、生命保険は契約している会社が近所にあるとも限らないため、そうもいきません。
契約内容によっては保険契約そのものが遺産となり、遺産分割協議が必要となる場合もありますので、亡くなった方がよほどの保険嫌いでないかぎり、次にご紹介する方法で探してみてください。
家の中を探してみる
亡くなった方の預金通帳を調べるというのも有効な方法です。
保険料の引き落としや、保険会社へのまとまった送金がないか、逆に保険会社からの入金がないかどうか調べてみてください。
最新の通帳だけでなく、繰越済みの通帳も確認してみるとよいでしょう。
保険会社と取引をしていた痕跡が見つかったら、該当する保険会社に電話で問い合わせてみてください。
生命保険契約照会制度を利用する
亡くなった方から、「あんたが受け取れるように保険に入っておいたから」と言われていたけれど、証書も見当たらなければ預金通帳にも痕跡が見当たらない場合、「生命保険契約照会制度」という手段があります。
これは元々、東日本大震災で被害にあわれた方の保険を探すのが非常に困難だったことから、地域限定で始まった制度なのですが、現在では全国で利用することが可能です。
「生命保険協会」という団体のホームページに案内がありますので、詳しくはそちらをご覧になってください。
照会をかけた方が受取人になっている保険があった場合には、受取人になっている旨も知らせてくれますので便利です。
手数料が3000円かかりますが、保険会社に総当たりで照会するよりは遥かにお手軽な方法です。
今回は亡くなった方の生命保険の探し方をご紹介しました。
生命保険の請求期限には3年間という制約があります。亡くなった方が遺してくれた大切な財産ですので、受取り忘れがないように手続きをしていただければ幸いです。
当事務所では、相続、遺言、後見など様々なご相談を承っております。何かお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。